気が付けば50歳目前。
身体の不具合が出てくる時期でもあり、教育費も最大のピークを迎え、ストレスも溜まりやすいのがアラフィフ世代でしょうか。
でも私、毎日が楽しくてしかたがない。
このワクワク感はどこから出てくるのか、考えてみました。
【更年期は絶不調】
更年期というのは、身体も心も絶不調であり、いつもイライラとストレスがある状態なのだと思っていました。
私が高校生のころ、母は常に怒っていました。
きっと更年期だったんでしょうね。
しかも母の気分には波があって、同じことをやっていても、昨日は何も言われなかったことが、今日は烈火のごとく怒られるってな具合。まぁ、それが更年期なんでしょうけど。
洗面所でドライヤーで髪を乾かしている。
それがいつもやっていることなのに、今日はいきなり怒られる。
「髪を乾かすときは、肩にタオルをかけてやりなさいっていつも言ってるでしょ!
あなたのせいで、髪の毛が床にみんな散らかって汚くなるでしょう!」
から始まって、しまいには
「あなたはこの家を大事にしていないから、そんなことができるんだ。
床に髪の毛を落として散らかして、平気でいられるなんて、どういう神経してるの?!」
・・・と、くる。
うーん。
高校生ながら、理不尽な怒られ方をしているなぁ・・・と感じていました。
肩にタオルをかけて髪を乾かしなさいだなんて、その時初めて言われたし、ドライヤーが終わってから床を掃除すればいいことなのでは・・・?
で、髪の毛を床に散らかしたからといって、家を大事にしていない・・・って、話が飛躍しすぎ!
しかも、昨日までは何にも言わなかったよね?
「散らかった髪の毛、掃除しておいてね」
そう言ってくれれば済むことなのに・・・。
記憶というのは怖いものです。
30年以上前のことなのに、今でも鮮明のその時の光景を思い出すんです。
母の嫌な姿なんて、もう記憶から消したいのですけどね・・・。
更年期って、こんな風に毎日イライラするんだなぁ・・・、と高校生のころから思っていました。
【更年期なのか?】
あの頃の母と同じ歳になりました。
娘も同じように高校生。
だけど、怒ってません、私。
イライラもしてません、私。
娘とも毎日楽しくおしゃべりをしています。
更年期?
たしかに、視力は落ちて文字は見えにくくなったし、立ちっぱなしでは足腰痛い。
アラフィフだもの、こんなものですよね。
日常生活に支障が出るほど身体の不具合はないし、
「お母さん、耳遠くなったよね」と娘に言われるけれど、それがどうした。
だって毎日楽しいんだもの。
年齢相応の身体の老化はあるものの、イライラしたり不安になったり落ち込んだり・・・・そんな心の不安定要素は、まーったくありません。
【劇団四季が転機となった】
3年前、初めて観た劇団四季は、目から鱗、頭にハンマー、後ろから膝カックン・・・というほど衝撃を受けました。
それまで、ミュージカルって突然歌いだすアレでしょ。
なんて、小馬鹿にしていた私。
初めて劇団四季の美女と野獣を観て、今まで生きてきて劇団四季を一度も観てこなかった自分が悔やまれました。
何がいいかって、すべてがいい!
主役や脇役はもちろんのこと、アンサンブルと呼ばれる周りで歌う役者さんたち。
全員が一生懸命自分の役に没頭し、すべてを出し切るその姿。
一生懸命生きてるって、こういうことを言うのだなぁ・・・。
感動のあまり、最初から最後まで涙が止まりませんでした。
それに比べ、私は今までなんて適当に生きてきたんだろう。
とりあえず目の前のことが通り過ぎればいいや…的な感じで、毎日を過ごしていた自分。
子どものころから、アイドルにはまることも、何かに熱狂することもなく、これといった趣味もなく過ごしてきた私ですが、初めて夢中になれるものに出会いました。
劇団四季に出会えたことで、私の人生は格段に楽しくなりました。
決して大袈裟なことではなく、本当にそう思っています。
【人生を楽しもう】
夢中になれるものがあると、生きていく上での適度なスパイスとなり、人生がこれまで以上に豊かになります。
劇団四季を観にいくことを楽しみに、年に2回は東京へ行く計画を立てます。
子ども3人の教育費は莫大にかかる最中ですが、それとこれとはお金は別。
毎日毎日、教育費のことを考えて、家計を切り詰めて、どこへも行かずただ家で過ごす。
そんな生活がこれからずーっと続くかと思えば、逆に現実から逃げ出したくもなります。
劇団四季を観にいこう。
だから、限られた収入の中でやりくりすることが腕の見せ所。
半年先を楽しみに、半年先の計画をあれこれ考えている最中が、実は一番楽しかったりします。
そして、劇団四季に付随してTDLへ行く計画も持ち上がり、ワクワクしている今の自分。
何かに夢中になれることで、さらに世界が広がるんですね。
日常の生活も、さらに楽しくなるんですね。
もし、私が劇団四季に出会わなかったら、今頃は「教育費が!教育費がぁぁぁぁ!」って、ものすごいストレスを抱えていたかもしれません。
劇団四季があるから、日々の節約もがんばれる。
そういうことなんです。
”やり直すことも 生まれ変わることも 出来ない人生だが
これからでも 今からでも 歩める道がある”
京都の佛光寺(ぶっこうじ)の標語に、背中を後押しされた気分です。